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作例をじっくり見る。 その1 2007/02/19

さて、ようやく発表された SD14 の作例画像をじっくり見てみよう。

まず、レタッチがしてあることで物議を醸し出した STILL LIFE。まさに「静物」
である。作者は Olga Vasilkova(オルガ・ワシリコワ) さん。ドイツに在住、多
分ロシア系のダンサーである。写真の撮影、販売も仕事としているようでい
わゆるセミプロと言える。彼女自身のギャラリーを見ると、かなり早い時期か
らデジタル一眼レフを使い始めたことがわかる。

番号順に行こう。まずは「オレンジ」。この写真はこの次の「チューリップ」と
同じ手法で撮影されている。多分、炭酸水の中に被写体を沈めて、それを
水槽の外から撮影したものと思われる。一見、被写体に水滴が着いている
ように見えるが、実は気泡である。作例画像と言うよりは作品と呼んだ方が
良い。おそらくご本人の希望で、レタッチした状態のまま、シグマさんが、
その作品性の高さ故、レタッチを承知で掲載したものと思われる。ご覧の
通り、MACRO 150mm の素直な描写が、非常に精緻な世界をそのまま写
し取っている。気泡がキンキンしている様子は FOVEON でなければ捉えら
れなかったかも知れない。また、オレンジの黄色が非常に鮮やかに描写さ
れているが、これも FOVEON ならではと感じた。良い意味でも、悪い意味で
もシグマでなければ表現できなかった写真かも知れない。彩度がかなり高
く修正されている様な印象を受ける。気泡の位置から判断して、実際の画
像は、天地が逆さまではないかと思う。2枚目の「チューリップ」も「オレンジ」
と同様の表現手法で撮影されている。チューリップの赤が黄色っぽくなって
いない点に注目したい。SD10 だったら、もう少し黄色みを帯びた赤になった
のではないかと推測する。やはり泡のシャープな描写がすごい。レンズと
FOVEON のなせる技である。よく見ると水槽の手前のガラスに付着してい
たと思われる泡が、ボケて写っている。おそらく被写体の周囲にも、このボ
ケた泡が写っていて、それを消すためのレタッチだったのだろう。「静物」の
3枚目は「クジャクの羽」だ。この写真はいかにも「作例」と言った印象を受
ける。もちろんクジャクの羽のどこをどの様に撮影するかで作品としての価
値が出てくるのだけど、ここまでまともに写されてしまうと、私でも撮れそう
な印象があり、「作品」とは言いたくない。なぜか、この画像も Photoshop
でレタッチしてあるが、背景のグリーンにノイズリダクションを掛けたのでは
ないかと推察する。ISO200 でこのくらいの明るさしか持たないグリーンを撮
ると、ノイズまみれになるが、そのノイズが全く見えない。FOVEON らしから
ぬ背景である。いずれにしても非常に精緻な描写で、FOVEON の独壇場
と言いたいところだけど、最近のベイヤー型なら、こういった直線的な解像
感は非常に良く表現するので、SD14 ならではの点を探すとすれば、非常
に細かい羽根の描写であろう。

つづく

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