SD14 のイロイロ その2 2007/04/10
4月10日というのは私、そして多分私と同世代のいわゆる団塊の世代の方々
にとってはチョットした思い出に残っている日ではないかと思う。新聞をお読み
頂ければわかる通り、今日は現在の天皇陛下のご成婚記念日である。小学
校6年だったか中学校1年だったか記憶が定かでないけど、テレビで中継され
たご成婚パレードを親類の家でチョット年上の従兄弟達とワイワイ言いながら
見ていた様な記憶がある。とにかく、国を挙げての一大イベントであったため、
この歳になっても、毎年4月10日が来ると「あぁ、ご成婚記念日だな」と思う。
閑話休題。
私の色の忠実な再現に関する意見は「できない」、あるいは「非常に難しい」で
あることは、このブログや FAQ非公式版にさんざん書いてきた。
基本的には「ビギナーのための SIGMA SD 講座」で紹介している Mr. Charles
Maurer の意見(色とコンピュータ)をデジタル写真での色再現に関する記述に
関して、最も同意できるものと考えている。
つまり、「基準そのものが曖昧なので、正確で忠実な色再現は不可能に近い」
と言う意見である。
なぜか?
デジタル画像における標準的で絶対的な色の基準が実際的でない事が原因と
いう意見がある。これはデジタルに限らず銀塩写真の時代から言われてきたこと
であるが、それぞれの発色の原理や、その色の元となる色素の色が表現される
媒体によって大きく異なる事にも原因の一つがある。さらには、加色法と減色法
の違い、透過光で見るか、反射光で見るかの違い、印刷物になるのか銀塩法に
よるカラー印画になるのか、あるいは昇華型カラープリンタによって出力されるの
か、染料系のインクを使ったインクジェット式カラープリンタによって出力されるの
か、顔料系のインクを使ったインクジェット式カラープリンタによって出力されるの
か、何らかの基準に基づいて調整された CRT ディスプレーで観賞されるのか、
私のノート型パソコンの貧弱な液晶ディスプレイに表示されるのか・・・。書き始め
たらきりがない。
10台のディスプレイがあれば、10種類の異なる発色を見ることになるだろう。だか
ら、私は正確で忠実な色の再現はあきらめている。もちろんこれはある意味で詭弁
である。特定の基準を採用して、それに沿ってしっかりと色の管理をすることは可能
である。ただ、そのためには少なからぬ費用と手間が掛かり、私の様なアマチュア
カメラマンにとって、その見返りは何もない。
色の再現に対してこのような意見を持っている私が、色の良し悪しについて見解を
表明するのはおこがましい。だから、私は色について多くを語らない。ただ、比較す
る事はできる。単純に「この画像のこの色」と指定しされたら、その RGB 値を見れ
ば良い。比較するのであれば、どの要素がどのくらい異なるのかは誰にでもすぐわ
かる。もちろん画像全体の色の偏りも画像全体をぼかして(Photoshop だと「フィル
ター」→「ぼかす」→「平均」)RGB 値を比較すれば簡単にわかる。
しかし、比較の対象がない場合は、経験的な色に対する自身の判断能力に頼って
色を判断することになる。実はこれを正確に行うことは非常に難しい。私が作例のテ
クニカルやレンズテストで常に一対の画像を提示するのはこの理由による。
いつも書いているけど、私自身、非常に注意深く作成された画像を見せられて、そ
の画像に再現された色が正しいのか正しくないのかを判断する能力は持ち合わせ
ていない。もし、元の色を見ていたとしても、それを見ながら、完成された画像と比
較するのでなければ、正しいかどうかの判断はできない。人の色に対する記憶が、
どれほど曖昧なものであるかを私は良く知っている。仮に画像にカラーテストチャー
トが写し込んであっても、その現物を手にして見比べなければ、そのカラーテスト
チャートの色の再現が正しいのかどうかすら判らない。非常に経験を積んだレタッ
チャーや印刷関係の方ならわかるのかも知れないが、私にはわからない。もちろん
カラーテストチャートが写し込まれていて、その色の RGB を見れば、その色につい
てはどれくらい理想とずれているかは判断できる。で、常にどのカメラからの画像で
あっても、この理想とする色からかけ離れたものしか出てこないので、あきれてしま
うのである。カラーテストチャートで「赤」となっているのに G も B も入っているし、マ
ゼンタに G が含まれていることもある。もちろん実際にカラーチャートを写した場合
でも明度が違えば補色が含まれることは普通に起きることで、「赤」に G も B も含
まれていることは何ら不思議なことではない。では、どうやってその「赤」を正しい色
にするのか?
できないのである。つまりたとえカラーテストチャートを写しても、それに基づいた正
確な色再現をするためには、一色一色補正して行くしかない。そして、それぞれの
色についての補正量を求めた場合、それを実際の画像に反映させるのは不可能に
近い。なぜならばそれぞれの色に対する補正量が一定ではないし、矛盾を含むこと
が普通だからだ。例えば「赤」を補正するのに G と B をマイナスすると正しくなった
としても、「黄」を補正するためには G を加えなければならないと言ったことが、画
面全体で発生する。ではどうしたら良いのか、元の色一色一色について、色別に
補正するしかないのである。これをカラーテストチャートを写し込んだ画像で自動的
に行うことはできる。が、人の目と手でこの補正を行うことはとてもできない。また、
カラーテストチャートを写し込んでいなければ、そこに表現されている色が正しいの
かどうかの判断は通常できないのが普通である。
他人が撮影した画像を見て「好きな色」だと言うことはできるけど、「正しい色だ」と
言うことは不可能だ。まぁ、そんなこんなで色について悩むことを放棄してしまった
のだけど、わからないからどうでも良いと開き直ってしまうのが正しいと言ってしまう
のは恥ずかしい。なので、SD14 のイロイロについて、しばらく書き続けることにした。
でも、あくまでもアマチュア的な発想での、かなりいい加減で主観的な話になる事が
予想されるので、とりあえず事前にその点をご理解頂き、お許しを願う。
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コメント
「正しい色」を求める背後には、
「いまそこにある光景を写真がそのまま引き写し再現している」という錯覚
をひそませているような気がしまする。
「真」が「写」されなければならないという思い込み。
投稿: けーざい | 2007.04.10 11:32 午後