受光面積 2007/10/22
以前、画像掲示板に時々投稿してくれる mu50 さんが、キヤノン 1Ds Mark II と
SD10 を比較してくれたことがあった。彼は MAMIYA ZD も所有している元プロカメラ
マンである。
彼が書いていたことで私がなるほどと思ったことの一つに、画質は撮像素子の大き
さが大きくモノを言うとのことだ。フィルムの場合は常識であるが、この常識はデジタ
ルイメージセンサーにも通じるモノがある。確かにブツ撮りのプロがスタジオで使っ
ているイメージセンサーはフィルムで言うとセミ判くらいの大きさがある。
SIGMA SD シリーズの受光面積は 35mm フルサイズのイメージセンサーとほぼ等
しい。もちろんこれは RGB 各層の面積を足し算した場合の話なので、それは違うだ
ろうと言う人がいるかも知れない。しかし、積層型イメージセンサーの受光面積が実
際のサイズに積層された層の数を掛け合わせたモノであることを否定するのも難し
いだろう。
シリコンの光透過特性を利用して色分解を行っているために、与えられたデータから
RGB の要素を作り出す過程でかなり面倒な演算を行っているようだ。当然、各層か
ら得られたデータをデジタル的に増幅する際のパラメータも単純ではないのだろう。
おそらくそのあたりの難しさと、実際の各ピクセルでの厚みあるいは大きさの差に伴
うバラツキも発生している可能性もある。それらの理由により、色分解に伴い、特に
G のデータにランダムなムラが発生すると思われる。明るい部分ではその差が小さ
いのであまり目立たないが、暗い部分では、そのバラツキがグリーンやマゼンタの
ノイズとして浮き出してくる。
SD10 ではそれほど顕著に現れてこないので、主たる原因はセンサーのピッチサイ
ズ、つまり1ピクセルあたりの受光面積にあるのだと思う。受光面積とピッチサイズ
は実際には異なるが、ここでは仮に同じと仮定して、SD14 と SD10 を比較すると、
SD14 の受光面積は SD10 の 73.8% しかない。約 3/4 である。FOVEON 社はこの
差異をマイクロレンズの集光度を上げ、SPP のノイズリダクションで吸収できるつも
りでいたのだろうが、残念ながらそうは問屋が卸さなかった。
ISO50 と言う救済手段は確かに有効ではあるが、白飛びや高彩度な色彩が破綻
すると言う弊害をもたらす。不要と判断して一度は手放してしまった露出計を再度
購入する羽目になった。もちろん露出を厳密に合わせることで救えるケースは増え
るのだけど、実際には全てオートに任せて撮影する方が便利だ。
もちろんデジタルなので、風景や静物で、時間的にゆとりがある場合なら、微妙に
露出を変えて何枚も撮影すれば良いだけの話なのであまり問題ではない。が、ちょ
こまか動き回る、ノイズの発生しやすい被写体をギリギリの露光条件で撮影するた
めには、ヒストグラムと露出計をにらめっこしながらの撮影になりそう。
他の人に頼まれて、お金を頂いて写真を撮っているわけではないので、多少のピン
ぼけやブレやノイズは、本来ならあまり気にしなくても良いのだけど、作例と言う形
で皆さんに見ていただくからには、最良の写真が撮れるように頑張る必要を感じる。
また、それをとっても楽しんでいることも事実。
悩ましいカメラを楽しむのは本来的には間違いである。なんにも考えずシャッターを
押して、誰にでもきれいな写真が撮れることが今のカメラには求められている。
コンパクトデジタルカメラではかなりそれに近いモノができあがりつつあるような気が
する。デジタル一眼レフも頑張って欲しい。
| 固定リンク


コメント