たかが色、されど色 2008/04/16
SD14 で撮影された RAW データファイル(.X3F)を SPP2.5 オールリセットで現像
すると、SPP2.4 で同じ条件で現像されたものと比較して、全体的にはグリーンが
減って赤が少し増える。青はあまり変わらない。SD14 の色調が DP1 のそれに
近づいた様な印象を受ける。
SPP はネガティブ化などの特殊効果を除けば、それだけで全体の色調をどのよう
にも変更することが可能なように作られている。が、一部の色だけ、あるいは画面
の一部分だけの色味を変更することはできない。カラー調整は常に写真全体に対
して働く。
元々の各色に対する色相や彩度、明度の値が適切であれば、光源やその他の
要因による色の偏りを画像全体に対して補正することで、ほぼ正しい、あるいは
望むような色調を得ることができる。が、全ての色が望んだ通りの色になってくれ
ることはほとんどない。
私の色に対する感覚はかなり鈍い。なので、常に自分自身が正しい色を出してい
るかどうか全く自信がない。とりあえずの調整で良しと感じたらそれ以上に色をいじ
くることはしない。そして、その場合の色味は「まぁ、この程度で良いだろう」と言う
くらいのレベルである。
作例としてここに掲載している写真は SPP 以外のソフトウェアで色味を変更する
事は極力避けるようにしている。個人的には、それだけでも、かなり満足している。
ただ、必要と感じたときには Photoshop 等で色をいじくる場合もある。が、それな
りの理由がないとやらないし、その必要を強く感じることもあまりない。
実は、最近露骨にレタッチした写真がある。「ポートレート」の一番新しい作例の
「木村ゆりさん」は全てレタッチしてある。これはここに掲載されている私の作例を
ダウンロードしてプリントアウトしたものを宣材に使っていただく予定があったため
で、全体の色から黄色みを除くような現像をした後、一部肌の色の色相を少しシフ
トしたり、肌の部分をソフト化したり、レタッチしたりしてある。
フォビオン掲示板でもどなたかが他の人に差し上げる写真はレタッチすると書かれ
ていたが、特に人様に差し上げるような写真の場合にはレタッチを必要とすること
がある。
極論になってしまうが、自分自身の表現としてレタッチが必要であると感じる時に
はそれを躊躇する理由は何にもない。私はより良い写真のためには首のすげ替
えすら行う。
もちろんそれが正しいことであると主張する勇気はない。が、結果としてより良い写
真が手に入り、それによって私自身や他の方が幸せになるのであれば、許されると
思っている。嘘も方便である。
正直言って、皆さんが普段目にする広告に使われている写真でレタッチされていな
いものを探すのはとても大変だ。非常に有能なレタッチャーの手に掛かると、どう見
てもレタッチしてあるとは思えない写真が実はレタッチされまくった結果である事も
ある。
そして、実際に撮影されたままの写真よりはるかに強い印象を見る人に与える画像
がポスターなどになって私たちの目の前に出現する。私はそれらの作られた画像に
対して、肯定的な考え方を持っているので、それを楽しむことができるが、中には「そ
れは写真ではない。」と嫌われる方もいるだろう。
それは「写真」をどのようなものと考えているかによって、そのようなレタッチされた画
像を見たときの感じ方が異なるので、良し悪しの範疇で語られるべきものではないと
思う。が、もし写真を単なる自己表現の一手段と捉えているのであれば、「何でもあり」
と言う私の意見に賛成してくれる方もいるのではないだろうか?
大変失礼な意見かも知れないけど、SPP のアップデートで多少色味が変わったこと
は私にとってはあまり重要なことではない。本当に必要であればいつでも色をほぼ
自分が望むような状態にすることは(極端に枚数が多くない限り)さほど時間の掛か
る作業ではないからだ。もちろんベースとなる画像の色味がより自然な色に近づい
たように感じることは良いことであるから、今回のアップデートはとっても嬉しいこと
も白状しておく。(^^;
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