« イロイロな雑考 2010/03/16 | トップページ | SIGAM DP と言うカメラ 2010/03/18 »

SIGMA SD と言うカメラ 2010/03/17

私はベイヤー型イメージセンサーを搭載したデジタル一眼レフを所有したことがない。なのでその使い心地などを詳細に語る資格はない。しかし、各カメラメーカーがウェブサイトに掲載している作例画像を眺めることは出来る。それらの画像は各メーカーが最良と考えて掲載している画像であるはずで、カメラを持っていなくてもシグマ以外のベイヤー型センサーを搭載しているデジタル一眼レフによって撮影された良質な画像をチェックする事は出来ると言うことだ。

SD9 が出た頃と比べると最近のベイヤー型センサーが作る画像はかなり良くなった。アマチュアとして写真撮影を楽しむレベルでは全く問題はない。私はシグマ以外のデジタル一眼レフで撮影された画像を A4 サイズでプリントしたことは一度もないけど、A4 サイズ程度にプリントしても十分に鑑賞に耐えるものであると思う。

だから、もし世の中に FOVEON センサーが無かったら、私もシグマ以外のデジタル一眼レフカメラのユーザーになっていただろう。しかし、幸いなことに私がレンズが交換できるデジタル一眼レフを欲しいなぁとウズウズしだした頃に SD9 が出た。

それまではデジタルカメラで撮影した画像は質感(ディテール)の描写が苦手で、シャープネスを掛ければグズグズになり、不自然な色味を調整するためには必ず部分的な選択を行った後で調整しないと全体のカラーバランスが崩れるものであることを画像処理の現場で経験していたためデジタル一眼レフの購入をためらっていた。

当時はウェブサイトに掲載する写真であろうが印刷原稿にする写真であろうがデジタルカメラが出力してきたものをそのまま使うことはほとんど無かった。であるにもかかわらずレタッチに対する画像の耐性が低かったので、おそるおそる触っていた。画像を縮小する際にわざと少しだけぼかしておいて縮小したことさえある。

2002年11月に刊行されたデジタルフォト専科12月号の付録 CD-ROM に収録されていた SD9 で撮影された画像を見てチョット驚いた。肌の質感が描写されていたのだ。それまでのデジタルカメラで撮影されたものは人の肌を滑らかに描写することはあっても、その質感を表現してくれるものではなかった。

全体にやや暗めで、肌の色も健康色ではなかったが、画像全体のカラーバランスと明度を少し変えただけで十分に良い画像となった。しかも、シャープネスを全くいじくらなくても十分な解像感があった。また、ピントが合っている部分から少し外れた部分のボケもフィルムで表現されていたような自然さがあった。

私はこれからは全てのカメラマンがこのデジタルカメラを使うようになるだろうと思った。それほど SD9 によって撮影された画像は(私にとっては)画期的で衝撃的なものだったのだ。にもかかわらずそれから7年以上経った今に至っても FOVEON センサーから出力されるデジタル画像に対する認知度は低く、プロが SD を使っているという話はあまり聞かない。(Outliner さん、Tsubu さん、みみしんさん、村岡さん、押本さん、宮崎さん、その他大勢さんごめんなさい。)

私がプロだったら、このカメラを使うだろうか?と考えてみた。物撮りの世界においては、クライアントが画素数にこだわらずに写真の良し悪しを評価してくれるのであれば使える。しかし、その様なクライアントは少ないし、プロであるにもかかわらず、画素数が画質を決める最も重要で唯一の要素であると信じているデザイナーやアートディレクターは依然として存在している。

報道系カメラマンにとって高感度で発生する色ノイズと低彩度は迷惑だろう。高速連写が必要なカメラマンにとって、秒3コマは十分な速度ではない。風景写真を主とするプロであれば、このカメラを使ってくれるかも知れないが、大型カメラ(4x5)で撮影されたポジの画質と比較されたらとても敵わない。

ニコンやキヤノンの純正レンズで高価な超望遠や滅多に使わないティルト&シフトが可能なレンズはレンタルショップに行けば借りることが出来る。もしかすると SIGMA APO 120-300mm EX DG HSM や SIGMA APO 200-500mm F2.8/400-1000mm F5.6 EX DG を貸してくれるレンタルショップがあるかも知れない。ただし、SA マウントは間違いなく置いていない。キヤノンマウントかニコンマウントである。

上記のことを勘案すれば、今の SD ではプロが自ら選択して仕事用に使ってくれるケースは限られている。

つまり、SIGMA SD は画質にこだわるアマチュアカメラマンのためのカメラなのだ。ただ、かなりのプロが仕事用でないカメラとして DP を所有していると言う話は聞いたことがある。つまり、コンパクトデジタルカメラであるにも関わらず、質の良い画像が得られるカメラとしての存在意義を DP は持っている。

私自身の本音としては SD をプロが使おうが使うまいがどうでも良いことで、あまり気にしてはいない。であるが、SD が売れてくれないとシグマがさらなる SD を開発する意欲を失ってしまうかも知れない。いや、それも良いかな?そう、SD はもう止めても良いかも知れない。では何を望むのか?レンズ交換が可能な DP である。ピント合わせ用に EVF を備えたものであればなお良い。もちろん SA マウント用のアダプターを用意してくれる事が前提となるが・・・。

いや、やっぱり普通のファインダーを備えたカメラもやっぱり必要である。となると、次の SD に望む機能は必然的にライブビューと言うことになる。それもミラーアップした状態でシャッターを切ることができるライブビューであることを望む。もちろん電子先幕を採用して欲しいが高速なシャッター速度では露出ムラなどの弊害もあるようで、実現は難しいかも知れない。

|

« イロイロな雑考 2010/03/16 | トップページ | SIGAM DP と言うカメラ 2010/03/18 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« イロイロな雑考 2010/03/16 | トップページ | SIGAM DP と言うカメラ 2010/03/18 »