CP+ 2018 その5 Art 単焦点レンズの E マウント発売 2018/03/07
シグマの SD1/SD1 Merrill あるいは sd Quattro/H ユーザーにはあまり関係の無い話だが、私の様にソニーのαも所有しているユーザーにとってはちょっと嬉しい話。
CP+ 2018 では以下のように展示されていた。
一本ずつ手持ち縦位置で撮影して7枚を合成したので、角度やサイズが揃っていないのはご容赦。写真に写っているものの他、今回発表になった 105mm F1.4 と 70mm F2.8 MACRO も E マウントでの発売が予定されている。
マウントアダプター MC-11 を介して SIGMA SA マウントやキヤノン EOS マウントのシグマ製レンズをソニーのαに装着するのとは異なり、信号を変換してレンズとボディの通信を行う必要がないためか AF 等のレスポンスが向上し、接合部の強度も確保できるので、ソニーαをメインとして使っているユーザーには朗報だったに違いない。
おそらくこの発表でシグマ SA マウント、あるいはキヤノン EOS マウントからソニー E マウントへの交換を希望するユーザーが増えるに違いない。なお、マウント交換サービスに掛かる費用を調べた結果、大幅な赤字になっているとのことで、マウント交換サービスの価格値上げが発表されたが、致し方のないことだろう。
我が家の α6000 はビデオ撮影にしか使っていないため、個人的には超高画質のレンズは必要ないのだけど、フルサイズのαを所有している方々には最高の画質を提供してくれるレンズとして喜ばれるのではないだろうか。
と言いつつ、本日発表になった MC-11 のファームウェアアップデートを早速実行したことも白状しておく。
CP+ 2018 その1の記事で 70mm F2.8 MACRO に付いて書いた際に SD1/SD1 Merrill と書くべき所を「SD Quattro」の様な一眼レフと間違えてしまった。へるまんさんにご指摘頂き、感謝。
CP+ 2018 その4 SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM | Art 2018/03/05
SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM | Art は CP+ の直前では無く、発売日の1ヶ月前である2月9日に発表された。が、発売は今週の金曜日なので、ピカピカの新製品である事は確かだ。
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art @f:5.6 1/160Sec. ISO800
絞り優先 AE、AF、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード
Photoshop でいっぱいレタッチ。
このレンズはいわゆる大口径ズームレンズの大三元と言われる F2.8 通しの広角系、標準系、望遠系の中の広角系の1本で、シグマでは 16mm からではなく 14mm から始める事にこだわったとの事。なので望遠側が 24mm になってしまったのは致し方のないことか・・・。まぁ、24-70mm F2.8 があるので、焦点距離は繋がると言う事で許すとしよう。社長はプレゼンテーションで言葉を濁していたが、望遠系の 70-200mm F2.8 DG OS HSM | Art が年内に発表になるかどうかは微妙なところである。
シグマから発表されているレンズ構成図を見る限り、とんでもなく贅沢なレンズである事は間違いない。FLD ガラス3枚、SLD ガラス2枚、非球面レンズ3枚。しかも対物側の1枚目(G1)が超大口径で一番最後の1枚(G11)は SDL ガラス非球面である。希望小売価格は¥190,000 だけど、実売は約 15万円。安くはないけど、MTF チャートやディストーションチャートを見る限りにおいては凄まじい性能のレンズである。ナルハヤでテストできるよう、頑張って見る。
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art @f:5.6 1/200Sec. ISO800
絞り優先 AE、AF、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード
Photoshop でいっぱいレタッチ。
上の写真は隣に展示されていたフロント交換サービスでマルチカメラ用にレンズフードを組み込まない状態にしたものである。冗談のようなサービスであるが、それを本気で行ってしまうところがシグマらしい。
『CANON EOS 5D + SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM | Art』
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art @f:4.5 1/30Sec. ISO800
絞り優先 AE、AF、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード
Photoshop で少しレタッチ。
CP+ 2018 その3 SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO | Art 2018/03/04
【本日2本目の記事】
次は SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO | Art である。
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art @f:5.6 1/160Sec. ISO800
絞り優先 AE、AF、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード
Photoshop でいっぱいレタッチ。
山木社長が3月2日のプレゼンテーションで「お客様、あるいは評論家か写真家の方が付けてくれた『カミソリマクロ』と言うキャッチフレーズをオフィシャルで使ってしまうシグマらしいマーケティング」と述べておられた。
SIGMA MACRO 70mm F2.8 EX DG を最初に「カミソリマクロ」と呼んだのは伊達淳一氏で、2006年10月3日の「デジカメWatch」の記事だと思う。【伊達淳一のレンズが欲しいッ!】「絞り開放からキレキレに写る“カミソリマクロ”」と紹介されている。発売からわずか1ヶ月半しか経っていない時である。しかし、もう、11年と半年も前の話だ。
『新型と旧型を正面から』
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art @f:3.2 1/80Sec. ISO800
絞り優先 AE、AF、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード
Photoshop で少しレタッチ。
左が SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO | Art で、右が SIGMA MACRO 70mm F2.8 EX DG。新型が出て来るのは今年の夏くらいとのことなので、12年ぶりのリニューアルである。実は私が所有しているレンズの中でも、旧 MACRO 70mm は最古参である。新型は旧型よりわずかに細くなって、重量もわずかではあるが軽くなっている。旧 70mm F2.8 は 9群10枚、フィルター径 62mm、最大径 76mm、全長 95mm、重量 525g であるが、新型は 10群13枚、フィルター径 49mm、最大径 70.8mm、全長 105.8mm、重量 515g である。
『SIGMA sd Quattro H + SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO | Art』
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art @f:4.5 1/25Sec. ISO800
絞り優先 AE、AF、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード
Photoshop で少しレタッチ。
SIGMA sd Quattro H に装着された SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO | Art。デザイン的には旧型よりスッキリしていて非常に良い感じである。レンズフードが着いているが、近距離の撮影でもこのレンズフードは位置が固定されていて、中の鏡筒だけが繰り出してくる。ピント調整は画質を確保するために敢えて全群繰り出し方式にしてあって、このレンズのために新たなコアレスモーターを開発したバイワイヤ方式となっている。フォーカシング・バイ・ワイヤと言うのは距離環を回転させた時の動きに応じて電動でレンズを移動させるピント調整方式で、シグマ製レンズとしては(多分)初めて採用された方式である。モーターの性能が悪いとスムーズな繰り出しが出来ないという欠点があるのだけど、SIGMA sd Quattro H に着けての試用では全く違和感は無かった。
SIGMA sd Quattro H の様にカメラ本体の電源を入れないとファインダーに像を写す事が出来ないミラーレスならば全く問題にはならないけど、SD Qauttro のような一眼レフの場合はフォーカシングする際に本体の電源が ON になっていないと距離環を回しても、レンズは前後に動かない。AF ならば問題は無いが、MF では、本体の電源が入っている必要がある。もちろん、実際の撮影時に電源を入れていないと言う事はあり得ないので、今回のように「試しに覗いて見る」場合にのみ少し戸惑うだろう。
まだ完全に仕上がった状態ではないとのことで、試写はさせてもらえなかったが、旧タイプ以上の描写をすると言うことなので、性能的には何の問題も無いだろう。もちろん、撮影する距離によって異なる描写をすることを補正する為のフローティングシステムも採用されている。発売されたら、すぐに旧タイプとの写し比べをする事をお約束しておく。
『SIGMA sd Quattro H + SIGMA MACRO 70mm F2.8 EX DG』
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art @f:4.5 1/50Sec. ISO800
絞り優先 AE、AF、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード
Photoshop で少しレタッチ。
『CANON EOS 5D Mark IV + SIGMA MACRO 70mm F2.8 DG』
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art @f:4.5 1/40Sec. ISO800
絞り優先 AE、AF、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード
Photoshop で少しレタッチ。
CP+ 2018 3月2日 シグマ山木社長のプレゼンテーションで紹介されている。
CP+ 2018 その2 SIGMA 105mm F1.4 DG HSM |Art 2018/03/04
今年は新製品としてレンズが3本。また、ソニー E マウント用に Art 単焦点レンズ群が発売されることが発表された。
まずは SIGMA 105mm F1.4 DG HSM | Art から・・・
このレンズは「解像力とボケ味にこだわり抜いた、フルサイズ用Art F1.4 シリーズ最長焦点距離」とアナウンスされ、「BOKEH-MASTER」とネーミングされている。詳細はここを←クリック して頂ければ、シグマの製品紹介ページが開く。
105mm で F1.4 の開放値を持つレンズはニコンが1年以上前に出しているが、9群14枚、フィルターサイズ 82mm、重量 985g となっているので、まぁ、常識的なレンズである。が、シグマの 105mm F1.4 は 12群17枚、フィルターサイズ 105mm、重量 1,645g と言う非常識なレンズとなっている。
ニコンは ED レンズを3枚使っているが、ED レンズはシグマで言うところの SLD ガラスに相当し、シグマはさらなる低分散の FLD ガラスのレンズを3枚、SLD ガラスを2枚、さらには非球面レンズまで使っている。
ちなみに、描写力において現時点では最高と思われる SIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Art は 10群13枚、FLD 2枚、SLD 2枚で、非球面レンズは使っていない。
レンズ構成だけでその描写力を推し量ることは出来ないのだけど、シグマの Art は「間違いなく良いレンズ」と言う印象を多くの方が持っているし、この4~5年で次々に発売された単焦点 Art レンズの実力を知っている人にとっては、SIGMA 105mm F1.4 DG HSM | Art がとんでもなく良いレンズであると予想することに何のためらいも無いだろう。
上の写真は三脚座を外してプロテクトカバーが着いている状態での展示で、下が三脚座が装着されている状態である。ここまで重たいレンズだと三脚座を着けて一脚の上に乗せて構える事が必須になるかも知れない。ただし、三脚に乗せる場合には三脚座は天秤ブレを起こす元凶となるので、心してお使いになるよう、ご忠告させて頂く。
SIGMA sd Quattro H + SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art @f:5.6 1/250Sec. ISO800
絞り優先 AE、AF、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード
Photoshop でいっぱいレタッチ。
展示されていたレンズにはフードが装着されていた。このレンズフード、何と被せ式である。シグマの方のお話だと、径が大き過ぎてバヨネット方式のフードはあきらめたとのことだった。
非常に短い時間ではあったけど、実際にこのレンズを着けた状態のカメラを覗かせてもらったが、ひたすら重いという印象が強かった事を追記しておく。
CP+ 2018 その1 2018/03/03
実は今年の CP+ 初日に行って来た。写真を撮ったことは撮ったのだけど、その後(ひな祭りやらで)イロイロと忙しくて、まだ未整理。
とりあえずの一枚。
下は昨日の山木社長のプレゼンテーション。
CP+ 2018 3月2日 シグマ山木社長のプレゼンテーション
明日以降、順次掲載予定。